潜在的な思い
 


■見知らぬ土地に行くと

『こんな処へさ何しに来たのよおー?』と

地元の人によく声をかけられる。

最寄りの駅で飛び降りたものの

辺り一面雪一色に覆われて何にもなく

ただ山裾まで続く一本道があるだけだった。

その日も同じことを聞かれた。

『大阪から絵を描きに来た』と告げると

出会った老人は暫し怪訝な顔しながら

そのまま足早に私を追い越して行った。

後ろ姿が小さな黒い点となったその先には踏切が見えていた。

そうだ、あの踏切を描こうと決めた。

それが三年前この踏切を描いたきっかけだった。

IMG_1886 (3)


何処から来て何処へ行くのか

知らない人なら当然聞くだろう。

しかし答えは自分でもよく判らない。

そのとき出会った老人と自分の姿と一瞬重なっていた。

もう帰ろうか…いやもう少し先きまで

奇しくも京都での個展を控え

その後には長年住み慣れた上本町の本拠地を

離れると決まった頃だった。

偶然なのか、それともこじつけか

そんなことはどうでもよかった。

潜在的にでも心に思う何か無ければ

どんなものに出会っても描く動機にならない。

あてもなく歩いているようでも

この光景を探していたのだと思えれぱ後は作品に描くしかない。

これからも私は新たな踏切と出会う為に歩き続け

過ぎた過去を投影させながらその度に

『渡るのだ!』と決断をするだろう。


(画:2015年作/この道を渡る/北海道長万部)


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【2017/02/21 23:59】 コンドル流水彩画考 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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絵を描くことは感動を見つけ出すこと。その時々に出会った想いを備志録的に綴ります。




■変なHNですがネットを飛び回るには便利な南米の鳥です(笑) 観掛けはこんな姿でも、いたって小心者です。 気まぐれな更新になりますが、どうぞよろしくお願いします。

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